Nature ハイライト
分子生物学:アテローム性動脈硬化と脂肪性肝炎をダブルで防ぐ
Nature 535, 7611
全ゲノム関連研究から、tetratricopeptide repeat domain protein 39BをコードするT39遺伝子の一塩基多型が、高密度リポタンパク質コレステロール値の上昇と関連することが示されている。今回A Tallたちは、T39欠損マウスが、抗アテローム性動脈硬化活性を持つことが知られている転写因子の肝臓X受容体(LXR)の安定化に関与する機構によって、アテローム性動脈硬化から保護されることを示した。合成LXRリガンドは脂肪肝を誘導するが、T39欠損は脂肪肝も防ぐことから、T39の阻害は心血管疾患と非アルコール性脂肪肝疾患の両方の治療手段になり得ると考えられる。
2016年7月14日号の Nature ハイライト
気候変動生態学:変化しつつある生物学的季節
創薬:新薬開発につながる抗腫瘍標的
惑星科学:原始星のスノーラインの直接撮像
量子計測学:シュレーディンガーの猫型の状態を使った計測
地球物理学:海洋リソスフェアの端成分
神経発生学:チョウはカラフルな世界を見る
発生生物学:哺乳類の原腸形成における単一細胞解析
幹細胞:造血幹細胞における骨髄細胞系譜の選択
分子生物学:アテローム性動脈硬化と脂肪性肝炎をダブルで防ぐ
細胞生物学:Ki-67タンパク質の界面活性作用