Nature ハイライト

分子生物学:アテローム性動脈硬化と脂肪性肝炎をダブルで防ぐ

Nature 535, 7611

全ゲノム関連研究から、tetratricopeptide repeat domain protein 39BをコードするT39遺伝子の一塩基多型が、高密度リポタンパク質コレステロール値の上昇と関連することが示されている。今回A Tallたちは、T39欠損マウスが、抗アテローム性動脈硬化活性を持つことが知られている転写因子の肝臓X受容体(LXR)の安定化に関与する機構によって、アテローム性動脈硬化から保護されることを示した。合成LXRリガンドは脂肪肝を誘導するが、T39欠損は脂肪肝も防ぐことから、T39の阻害は心血管疾患と非アルコール性脂肪肝疾患の両方の治療手段になり得ると考えられる。

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