Nature ハイライト

量子光学:除外点から生じるエキゾチックな成果

Nature 537, 7618

利得モードと損失モードを持つ物理系では、そうしたモードが合体したいわゆる除外点で特異な挙動が生じる可能性がある。光学系に関する過去の研究では、除外点を利用して、一方向光透過やレーザー発振の抑制と回復などの効果が実現されている。さらに、パラメーター空間において除外点の周りをゆっくり回ることによって2状態間の非相反遷移が生じることが予測されている。今回、この興味深い基本的効果が、2つの独立したチームによって実験的に実証された。J Harrisたちは、オプトメカニカル共振器において2つの振動モード間のエネルギー移動を観測し、S Rotterたちは、マイクロ波伝送路において非対称モードスイッチングの測定を行っている。これらの研究は、除外点付近の物理現象の実験的探索や基礎的探索への道を開くものである。

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