Nature ハイライト

生態学:種の共存の根源

Nature 537, 7618

生態系内で限定されている資源が複数あると、種間のトレードオフが可能となって種共存の可能性を高めることが、理論によって示唆されている。今回W Harpoleたちは、この理論について、全球規模で展開された栄養素添加実験である「Nutrient Network」共同研究のデータを用い、植物群落を対象として検証を行った。複数の大陸の45の草原で実施された複数年にわたる栄養素添加実験のデータを集約して解析した結果、添加した栄養素の数が増えると植物種の多様性が低下することが分かった。これらの知見は、地中の資源をめぐる競争が植物種の多様性を高めていることを示唆している。

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