Nature ハイライト
古生物学:猿人「ルーシー」は墜落死した?
Nature 537, 7621
「ルーシー」は、絶滅ヒト族であるアウストラロピテクス・アファレンシス(アファール猿人)の有名な部分骨格標本である。彼女は、300万年余り前に現在のエチオピアに当たる地域で生活していた。今回J Kappelmanたちは、ルーシーの骨を新たに分析してその死因を絞り込んだ。その結果、高木からの落下で負った怪我が命取りになったことが示唆された。アファール猿人は、二足歩行する能力がありながら、木登りも得意であったと長年考えられてきた。しかし、そうした適応には他の諸リスクが伴い、それでルーシーの命運が尽きてしまったのかもしれない。
2016年9月22日号の Nature ハイライト
古生物学:猿人「ルーシー」は墜落死した?
ゲノミクス:胚の表現型と致死遺伝子
音響学:プレート上の音響ホログラム
材料学:デザイナーマルチフェロイクス
地質学:太古の地球に存在した生命の証
免疫学:抗腫瘍防御に対する細胞死の影響
発生生物学:胚発生におけるクロマチン状態
植物科学:フォトトロピンは光合成調節に関わっている
構造生物学:グルタミン酸受容体の脱感作状態