Nature ハイライト
音響学:プレート上の音響ホログラム
Nature 537, 7621
音波、特に超音波を用いると、液体中や空気中の物体に触れずに操作でき、この現象は、医用イメージング、非破壊試験、非破壊計測に応用されている。通常は所望の音場を変換器アレイによって作り出すが、この変換器アレイは注意深く結合し制御しなければならない。今回P Fischerたちは、音響ホログラムを作る比較的簡単な手法について説明し、この手法の物質操作への使用の可能性を実証している。彼らは、3D印刷によってポリマープレートに音響ホログラムを符号化し、次にそれを使って、物体の非接触操作に使用できる音場を作っている。この方法は、再生の自由度が既存の方法より2桁大きい複雑な場を生成できる。このホログラムは安価で、作製に時間がかからないため、この手法は幅広く採用され、超音波操作の新しいさまざまな応用を可能にするかもしれない。
2016年9月22日号の Nature ハイライト
古生物学:猿人「ルーシー」は墜落死した?
ゲノミクス:胚の表現型と致死遺伝子
音響学:プレート上の音響ホログラム
材料学:デザイナーマルチフェロイクス
地質学:太古の地球に存在した生命の証
免疫学:抗腫瘍防御に対する細胞死の影響
発生生物学:胚発生におけるクロマチン状態
植物科学:フォトトロピンは光合成調節に関わっている
構造生物学:グルタミン酸受容体の脱感作状態