Nature ハイライト
発生生物学:単一細胞レベルで細胞系譜をたどる
Nature 541, 7635
到達が容易でない組織について、細胞分裂の履歴や細胞系譜の関連性を明らかにすることは難しい。DNAバーコード手法を使えば、この情報を得ることはできるが、空間的データは得られない。今回、L CaiとM Elowitzのチームは、共同研究により、CRISPR/Cas9による変異誘発と、多重の単一分子RNA蛍光ハイブリダイゼーション(smFISH)を利用した新たなツール(MEMOIRと命名)を開発し、これを用いてマウスの胚性幹細胞の分裂を追跡した。MEMOIRを用いることで、in situで単一細胞レベルの細胞系譜情報を得ることができ、同時に遺伝子発現状態の変化を観察することも可能になる。
2017年1月5日号の Nature ハイライト
がん:口腔がんにおける転移開始細胞
構造生物学:Slo1カリウムチャネルの構造と活性
光物理学:二次元半導体における点滅
化学:担持触媒における水素スピルオーバー
肥満:体脂肪と糖尿病リスク
神経変性:XRCC1変異と結び付けられた小脳性運動失調症
植物科学:イネのリン利用を操作する
免疫学:肺線維症を誘導する免疫細胞の種類
老化:スプライシング因子1の過剰発現は寿命を延長させる
発生生物学:単一細胞レベルで細胞系譜をたどる
ウイルス学:結合したFluAポリメラーゼの構造を解明