Nature ハイライト
神経科学:インターロイキンは感覚応答を調節し得る
Nature 542, 7639
インターロイキンなどの炎症のメディエーター分子は、神経系を変化させると考えられているが、その機構は全く分かっていなかった。今回M de Bonoたちは、インターロイキン17(IL-17)が、線虫の一種Caenorhabditis elegansにおいて、ハブであるRMG介在ニューロンにおいて神経モジュレーターとして機能し、酸素に対する線虫の回避行動や社会的集合応答を増強することを明らかにしている。この研究から、保存されたIL-17経路のさらなる分子群が示され、脊椎動物の神経系におけるIL-17の発現から、インターロイキンが哺乳類の行動も調節している可能性が示唆された。
2017年2月2日号の Nature ハイライト
神経科学:インターロイキンは感覚応答を調節し得る
発生生物学:リンパ系細胞分化の代謝による制御
構造生物学:力依存的なTGF-β1の活性化
構造生物学:環状ヌクレオチド依存性チャネルを見る
量子物理学:原子時計状態におけるスピン–軌道結合
物理学:短期記憶のクールな技術
画像化技術:単一原子レベルでの材料特性
地球科学:熱帯泥炭地の炭素貯蔵
生態学:樹木限界の生態系の特性
比較ゲノミクス:プラスモジウム属のゲノムからマラリア原虫の進化についての手掛かりが得られた
植物科学:トウモロコシにおける半数体の誘導
免疫学:関節リウマチにおける末梢ヘルパーT細胞
がん:膵臓がんでの遺伝子欠失