Nature ハイライト
物理学:短期記憶のクールな技術
Nature 542, 7639
情報を記録し記憶するため磁性材料を使うのは成熟した技術であるが、スイッチング過程をさらに加速するとともに、スイッチング中に生じる有害な発熱をさらに減少させる方法の探究が今もなお続けられている。今回A Stupakiewiczたちは、この目標を実現する可能性のある方法について報告している。彼らは、強磁性ガーネットの磁気特性に関与するドーパントイオンに伴う特定の電子遷移に注意深く調整したレーザーパルスを使って、強磁性ガーネット膜を光励起し、この光励起を使って、光駆動磁気転移に通常伴うレーザー誘起発熱を生じさせずに、超高速(20ピコ秒未満)で磁気情報を書き込めることを示している。
2017年2月2日号の Nature ハイライト
神経科学:インターロイキンは感覚応答を調節し得る
発生生物学:リンパ系細胞分化の代謝による制御
構造生物学:力依存的なTGF-β1の活性化
構造生物学:環状ヌクレオチド依存性チャネルを見る
量子物理学:原子時計状態におけるスピン–軌道結合
物理学:短期記憶のクールな技術
画像化技術:単一原子レベルでの材料特性
地球科学:熱帯泥炭地の炭素貯蔵
生態学:樹木限界の生態系の特性
比較ゲノミクス:プラスモジウム属のゲノムからマラリア原虫の進化についての手掛かりが得られた
植物科学:トウモロコシにおける半数体の誘導
免疫学:関節リウマチにおける末梢ヘルパーT細胞
がん:膵臓がんでの遺伝子欠失