Nature ハイライト
生態学:女王バチの保全
Nature 543, 7646
花粉媒介昆虫の全球的な減少の主な原因の1つは、農業の集約化である。今回C Carvellたちは、英国でマルハナバチについての野外実験を行い、春の花資源などの価値の高い採餌環境の近くに位置するコロニーの方が、その後冬眠して生き残り、春に活動を再開して新しいコロニーを創設する娘女王バチの生まれる確率が高いことを明らかにしている。この知見によって、景観レベルでの保全介入が農業地帯の野生花粉媒介者に正の影響を与えるという証拠が、また1つ加わった。
2017年3月23日号の Nature ハイライト
神経科学:非社会的遺伝子
植物科学:根の微生物相は植物の栄養と免疫を統合する
分子生物学:ゲノムの編成状態のマッピング
物性物理学:顕微鏡下の振動
有機化学:可逆的に結合するテンプレートを用いたC–H活性化
地球科学:下部マントルの化学的組成
生態学:女王バチの保全
遺伝学:脊椎動物ゲノムにおけるKZFPファミリーの進化
ウイルス学:HIV細胞リザーバーのマーカーが初めて明らかに
発生生物学:生殖幹細胞の生存を調節