Nature ハイライト
地球科学:地震の推進力
Nature 545, 7654
2011年の東北沖地震や1999年の台湾・集集地震のような大地震の多くは、逆断層帯で起きており、この2つの地震は地表に極めて近い所で最大のすべりを示していた。今回V Gabuchianたちは、地震破壊実験を提示し、地表近くでは逆断層破壊面を回転させる機構が存在することを明らかにしている。これによって逆断層の固着が緩まり、長い距離をすべるようになる。この実験の数値モデリングは、地震破壊が自由表面に近づくにつれて楔状の断層面上盤が一方向に著しく回転することを示している。この回転は、破壊が自由表面に達するやいなや解放され、断層面上盤の固着が外れて、激しく「跳ね返る」のである。
2017年5月18日号の Nature ハイライト
微生物学:グラム陰性細菌における低分子蓄積の規則
心血管疾患:腸のマイクロバイオームは脳での奇形形成を促進する
植物科学:硝酸イオンによる根や地上部へのシグナル伝達
構造生物学:GPCRの選択的結合の仕組みを解読
原子物理学:量子チップ上の相関を定量化する
生物物理学:細胞移動の流れのソースとシンク
地球科学:地震の推進力
神経科学:ゼブラフィッシュの脳地図作成
神経科学:軸索に対するネトリン1の影響を再考する
がん:Notchシグナル伝達は腫瘍の増殖を手助けする