Nature ハイライト
微生物学:グラム陰性細菌における低分子蓄積の規則
Nature 545, 7654
ほとんどの低分子はグラム陰性細菌の外膜を通過してその細胞内に蓄積することができないため、グラム陰性病原体を標的とする新規薬物の発見は困難なものになっている。今回、P Hergenrotherたちは、化学的に多様な低分子群を調べることにより、グラム陰性細菌である大腸菌(Escherichia coli)内での低分子蓄積に必要な物理化学的特性を明らかにしている。最も蓄積されやすい低分子はアミンを1つ含み、両親媒性かつ剛性が高く、球状性が低いことが分かった。彼らは次に、この基準を適用して、グラム陽性細菌のみを標的とする化合物を、複数のグラム陰性病原体に活性を持つ広域抗生物質に転換した。
2017年5月18日号の Nature ハイライト
微生物学:グラム陰性細菌における低分子蓄積の規則
心血管疾患:腸のマイクロバイオームは脳での奇形形成を促進する
植物科学:硝酸イオンによる根や地上部へのシグナル伝達
構造生物学:GPCRの選択的結合の仕組みを解読
原子物理学:量子チップ上の相関を定量化する
生物物理学:細胞移動の流れのソースとシンク
地球科学:地震の推進力
神経科学:ゼブラフィッシュの脳地図作成
神経科学:軸索に対するネトリン1の影響を再考する
がん:Notchシグナル伝達は腫瘍の増殖を手助けする