Nature ハイライト

微生物学:LamAが抗生物質耐性に果たす役割

Nature 546, 7656

マイコバクテリアで今回見つかったタンパク質のLamAは、分裂複合体(divisome)の一部として機能していることが示された。LamAは成長し始めた細胞極で細胞壁合成の阻害物質として機能して、極性成長の非対称性の一因となっている。こうした非対称的な成長と分裂が起こることで、集団の不均一性が増大し、これが抗生物質に対する耐性や持続感染に結び付いていることも分かった。LamAを除去すると細胞集団の均一性が高くなり、抗生物質による殺菌の有効性が高まる。これらの結果からすると、LamAは抗結核療法の開発に関して大いに必要とされてきた新規標的となりそうだ。

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