Nature ハイライト
天文学:ブラックホールの周りがすっかりきれいなことが多い理由
Nature 549, 7673
物質を降着させることによって「活発に」活動する超大質量ブラックホールの大半は、ガスと塵に隠されている。これまでのいくつかの研究では、降着が増大するにつれて遮蔽が減少することが観測されているが、なぜこのようなことが起こるのかは分かっていない。今回C Ricciたちは、塵やガスに加わる輻射圧がその説明になることを見いだしている。これは、遮蔽物質の大半がブラックホールの数パーセクから数十パーセク以内に存在することを意味している。著者たちは、ブラックホールが遮蔽されているかされていないかの違いは、質量で規格化したブラックホールの降着率によって決まると結論付けている。
2017年9月28日号の Nature ハイライト
神経科学:大脳皮質の配線に見られる時空間的序列
免疫学:行動異常の背景となる脳の小領域
天文学:ブラックホールの周りがすっかりきれいなことが多い理由
物性物理学:これまでで最高のスピン分裂
化学:自然界に備わる道具箱に加わった付加環化
進化学:地球誕生の時期に迫る最古の生命の証拠
遺伝学:親の年齢が新しい変異に影響を及ぼす
神経科学:アルツハイマー病のリスク因子がタウ病変を増悪させる
がん:脳腫瘍への道を阻むもの
がん遺伝学:胚のDNAメチル化プロファイルとがんとのつながり