Nature ハイライト
神経科学:アルツハイマー病のリスク因子がタウ病変を増悪させる
Nature 549, 7673
APOE4は、遅発性アルツハイマー病発症における最も強力な遺伝的リスク因子であり、ApoE4は他のApoEアイソフォームに比べ、脳内アミロイドβ病変を増加させる。しかし、APOEがこれとは独立してタウ病変にも影響を及ぼすのかどうかはこれまで不明だった。今回D Holtzmanたちは、ApoE4がアミロイドβ病変に対する作用とは全く別個に、タウ病変、神経炎症、およびタウを介した神経変性を増悪させることを示している。ApoE4は「毒性」の機能獲得作用をもたらす一方で、ApoEの欠損は防御的に働くことが明らかになった。
2017年9月28日号の Nature ハイライト
神経科学:大脳皮質の配線に見られる時空間的序列
免疫学:行動異常の背景となる脳の小領域
天文学:ブラックホールの周りがすっかりきれいなことが多い理由
物性物理学:これまでで最高のスピン分裂
化学:自然界に備わる道具箱に加わった付加環化
進化学:地球誕生の時期に迫る最古の生命の証拠
遺伝学:親の年齢が新しい変異に影響を及ぼす
神経科学:アルツハイマー病のリスク因子がタウ病変を増悪させる
がん:脳腫瘍への道を阻むもの
がん遺伝学:胚のDNAメチル化プロファイルとがんとのつながり