Nature ハイライト
ナノスケール材料:分子と2D結晶の積層
Nature 555, 7695
今回、電気化学的インターカレーションによって第四級アンモニウム分子の層を二次元(2D)結晶の間に挿入した2D材料の超格子の形成が報告されている。著者たちは、サイズと対称性が異なるさまざまな分子と、二セレン化タングステンや二硫化モリブデンなどのさまざまな二次元結晶を用いて、多様な超格子を作製している。インターカレーションによって、2D層間の相互作用を分離する一方で、分子を変化させて2D層の電子特性と光学特性を調整した。重要なのは、この方法によって、これまで困難であったフォスフォレン単層の安定な分離が(超格子内であるが)可能になったことである。彼らは、フォスフォレン超格子で作製された電界効果トランジスターデバイスの性能が、最近報告されたフォスフォレンベースのデバイスに匹敵することを示している。
2018年3月8日号の Nature ハイライト
材料科学:半導体と超伝導体をうまく組み合わせる
遺伝学:ゲノム解析から得られたビーカー文化の手掛かり
神経科学:渇きを知る
ナノスケール材料:分子と2D結晶の積層
地球科学:岩石の再循環を明らかにしたダイヤモンド内部の物質
人間行動学:協力の複雑さ
進化学:鳥類の種の豊富さで見る、山岳地帯の生物多様性
分子生物学:ガのpiRNA生合成経路はハエよりも単純
構造生物学:ドーパミンの珍しい結合様式