Nature ハイライト
天文学:ビッグバンの2億5000万年後に始まった星形成
Nature 557, 7705
現代天文学の大きな問題の1つは、第一世代の星がいつ形成されたかということである。橋本拓也(大阪産業大学ほか)たちは今回、赤方偏移9.1096に、重力レンズ効果を受けた銀河からの2階電離酸素の輝線を観測したことを報告している。精密な赤方偏移測定によって、「静止系」では可視光波長範囲に見られる赤色光が赤外領域に観測され、それがビッグバンの約2億5000万年後の時代の星の成分から生じていることが分かった。これは、赤方偏移が約15の時期に星形成が始まったことを意味している。
2018年5月17日号の Nature ハイライト
集団遺伝学:古代ゲノムから明らかになった人類史とヒト肝炎の手掛かり
細胞再プログラム化:ニューロン再プログラム化ツールボックスを拡張
構造生物学:新規なアレスチン活性化機構
細胞生物学:鞭毛内輸送装置の形成過程を解き明かす
天文学:ビッグバンの2億5000万年後に始まった星形成
物性物理学:ファンデルワールス・ヘテロ構造体に圧力をかける
大気科学:オゾン層を破壊する化学物質の復活
計算論的神経科学:近道を探す神経ネットワーク
細胞生物学:停止したリボソームからペプチド鎖を遊離させる