Nature ハイライト
計算論的神経科学:近道を探す神経ネットワーク
Nature 557, 7705
空間内で周期的に発火する嗅内皮質ニューロン(「グリッド細胞」と呼ばれる)は、脳に位置決定システムを提供すると考えられているが、哺乳類の空間ナビゲーションの際にこれらの細胞がどのような特異的演算が行っているかは、仮説の段階にとどまっている。今回、D Kumaranたちは深層強化学習を利用して、人工エージェントに経路積分を行わせる訓練をすると、あらかじめ「グリッド細胞」様性質を人為的に組み込まなくても、そうした性質が現れ得ることを示した。彼らは次に、その人工ネットワークに手を加えることにより、(ベクトルベースの)目的地指向ナビゲーションにおいて人間以上のレベルでその次の行動をとるにはグリッド細胞の存在が必要であることを示した。
2018年5月17日号の Nature ハイライト
集団遺伝学:古代ゲノムから明らかになった人類史とヒト肝炎の手掛かり
細胞再プログラム化:ニューロン再プログラム化ツールボックスを拡張
構造生物学:新規なアレスチン活性化機構
細胞生物学:鞭毛内輸送装置の形成過程を解き明かす
天文学:ビッグバンの2億5000万年後に始まった星形成
物性物理学:ファンデルワールス・ヘテロ構造体に圧力をかける
大気科学:オゾン層を破壊する化学物質の復活
計算論的神経科学:近道を探す神経ネットワーク
細胞生物学:停止したリボソームからペプチド鎖を遊離させる