Nature ハイライト
生物工学:トランスクリプトームの進化を監視する
Nature 562, 7727
細胞のトランスクリプトームは、内部や外部の合図に応答して絶えず変化している。トランスクリプトームの経時的進化に伴う変化を監視することができれば、こうした応答の理解に役立つと考えられる。R Plattたちは今回、CRISPRがファージ感染の記憶としてその塩基配列を獲得する系を利用することで、トランスクリプトーム変化の監視系を開発した。彼らはまず、DNAではなくRNA塩基配列を細菌ゲノムに取り込むことができるCRISPR–Cas系を突き止めた。獲得された配列を、増幅段階と塩基配列解読段階から構成されるプロトコル(Record–seq)を用いて読み出した。ゲノムのこれらの塩基配列を調べることで、1つの細胞事象の際に引き起こされる転写変化を再構築できる。
2018年10月18日号の Nature ハイライト
素粒子物理学:見つからなかった双極子モーメント
遺伝学:マウスの遺伝子発現アトラス
がん遺伝学:MPALの2つの主要なサブタイプは遺伝学的に異なっている
生物工学:トランスクリプトームの進化を監視する
量子物理学:宇宙空間での精密干渉法に向けて
物性物理学:ディラックフェルミオンの加速を画像化する
生物物理学:タンポポの飛行
神経科学:頸髄介在ニューロンは外傷後の呼吸を回復させる
がん:マウス基底細胞がんの抵抗性機構
がん:基底細胞がんの再発機構を解明
細胞進化学:Asgard上門アーキアでは機能性プロフィリンがアクチン細胞骨格を調節する