Nature ハイライト
DNAナノテクノロジー:分子でアルゴリズムを実行する
Nature 567, 7748
ゲノムは、化学系が情報を記憶し処理して分子活動や構造形成を誘導できることを示す際立った例証となっており、分子による物質のプログラミングが可能になり実用化される可能性があるとの期待が高まっている。その目標に向けての第一歩は、単純な自己集合系がどのように分子相互作用を用いてアルゴリズムをコードして実行しているかを理解し、強力な計算プログラムを実行できるかどうかを明らかにすることである。今回D Woodsたちは、355個の自己集合DNAタイルが再プログラムによって多種多様なアルゴリズム(コピー、ソート、回文認識、リーダー選出、63までの計数など)を実行できることを報告している。今回の結果は、将来のプログラム可能な化学系において、分子の自己集合が信頼性の高いアルゴリズム構成要素として役立つ可能性を示唆している。
2019年3月21日号の Nature ハイライト
神経科学:皮質回路で影響をマッピング
がん:グリオブラストーマの代謝脆弱性
天文学:銀河系中心を貫くX線の「チムニー」
DNAナノテクノロジー:分子でアルゴリズムを実行する
化学:ケトンを壊して作り変える
神経科学:振動を符号化する
免疫学:STING活性化の構造基盤
がんゲノミクス:乳がんの遅発性再発の予測を向上させる
医学研究:嚢胞性繊維症におけるイオン分泌と気道防御の回復
分子生物学:mRNA修飾を引き起こすヒストン修飾
化学生物学:アルキンを産生する微生物