Nature ハイライト

化学:ケトンを壊して作り変える

Nature 567, 7748

近年、有機分子中に自然に多く存在するC–H結合の活性化に、かなりの進展が見られた。こうした中、最近では、分子のC–C結合の活性化、ひいては骨格改造の可能性に弾みがついている。今回G Dongたちは、イリジウム触媒を用いるケトンのC–C結合の活性化について報告している。この反応はピラゾール中間体の芳香族化によって駆動され、このとき生じたアルキルフラグメントがさらに変換され、結果として脱アシル化が起こったり、ホモログ化によってカルボニル基の位置が異なるケトンが形成されたりする。また、環状ケトンの場合、骨格脱構築によって環が切断される。

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