Nature ハイライト
がん:グリオブラストーマの代謝脆弱性
Nature 567, 7748
ほとんどのがんでは、固有の代謝要求を満たすために細胞代謝の再プログラム化が起こっている。今回L Paradaたちは、グリオブラストーマ(神経膠芽腫)細胞で変化した代謝環境を標的とする薬剤を探すために、これらの細胞を標的とするが類似の正常細胞は標的としない化合物を慎重にスクリーニングして、グリオブラストーマの細胞死を誘導する低分子Gboxinを発見した。Gboxinはミトコンドリアの酸化的リン酸化複合体に結合して、F0F1 ATPアーゼの活性を阻害する。Gboxinは複数のマウスモデルで活性を示し、グリオブラストーマの増殖を抑制したが、正常細胞に対する明確な毒性は認められなかった。
2019年3月21日号の Nature ハイライト
神経科学:皮質回路で影響をマッピング
がん:グリオブラストーマの代謝脆弱性
天文学:銀河系中心を貫くX線の「チムニー」
DNAナノテクノロジー:分子でアルゴリズムを実行する
化学:ケトンを壊して作り変える
神経科学:振動を符号化する
免疫学:STING活性化の構造基盤
がんゲノミクス:乳がんの遅発性再発の予測を向上させる
医学研究:嚢胞性繊維症におけるイオン分泌と気道防御の回復
分子生物学:mRNA修飾を引き起こすヒストン修飾
化学生物学:アルキンを産生する微生物