Nature ハイライト
神経科学:振動を符号化する
Nature 567, 7748
体性感覚系では、物体への能動的な接触(例えばマウスのひげを使った探索行動)と受動的な曝露の両方によって情報が生じる。この異なる情報を理解するためには、特異的な符号化機構と回路が必要と思われる。D Huberたちは今回、マウスの一次体性感覚野(S1)のニューロンが、前肢に与えた受動的刺激をどのように符号化するのか調べている。その結果、マウスの前肢のS1ニューロンが、刺激の周波数と振幅の両者を合わせる符号化方式に依存し、皮下の深部機械受容器を必要とするらしいことが見いだされた。これらの知見は、マウスの前肢は、能動的探索よりも基質振動に対する受動的「リスニング」に最も適合した感覚チャネルであることを示唆している。
2019年3月21日号の Nature ハイライト
神経科学:皮質回路で影響をマッピング
がん:グリオブラストーマの代謝脆弱性
天文学:銀河系中心を貫くX線の「チムニー」
DNAナノテクノロジー:分子でアルゴリズムを実行する
化学:ケトンを壊して作り変える
神経科学:振動を符号化する
免疫学:STING活性化の構造基盤
がんゲノミクス:乳がんの遅発性再発の予測を向上させる
医学研究:嚢胞性繊維症におけるイオン分泌と気道防御の回復
分子生物学:mRNA修飾を引き起こすヒストン修飾
化学生物学:アルキンを産生する微生物