Nature ハイライト

物性物理学:Sr2RuO4の超伝導の再検討

Nature 574, 7776

Sr2RuO4は非従来型の超伝導体であり、スピン三重項状態という特異な秩序パラメーターの対称性を持つ。この状態は20年以上前に、核磁気共鳴の測定結果にナイトシフトの変化がないことを基に特定された。今回A Pustogowたちは、こうした実験を再検討し、さらにSr2RuO4試料に圧力をかけて、ナイトシフトが変化することを実証している。2つの測定結果の不一致は、実験プローブと関係するわずかな加熱効果を考察することで解決された。この結果から、ここ数年にわたって議論の的であったSr2RuO4の秩序パラメーターが明らかになった。

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