Nature ハイライト
発生生物学:in vitroでの器官間の相互作用
Nature 574, 7776
器官形成では、複数の器官の間で組織が相互作用する必要があるが、これをin vitroでモデル化することは難しい。武部貴則(米国シンシナティ小児病院医療センターほか)たちは今回、ヒトの多能性幹細胞から作製した前方と後方の腸スフェロイドを混合することで、腸の発生における動的な形態形成現象のモデル化を可能にした。このモデルでは、前腸と中腸のスフェロイド間の境界に肝臓や膵臓の出現が誘導される。彼らは、この境界領域の誘導におけるNotchシグナル伝達の役割を明らかにし、ヒトの発生を研究する上でのこのモデル系の可能性を例示している。
2019年10月3日号の Nature ハイライト
病原体:明らかになったペスト受容体
代謝疾患:2型糖尿病治療のためのデザイナーサイトカインIC7Fc
物性物理学:Sr2RuO4の超伝導の再検討
物性物理学:100 Kを超える温度での励起子のボース・アインシュタイン凝縮
合成:アジド合成を容易に
漁業:海洋漁業における微量栄養素含有量のマッピング
神経科学:一日の時間帯に応じた色の好み
発生生物学:in vitroでの器官間の相互作用
微生物学:新生児のマイクロバイオームには分娩様式が影響する
構造生物学:ヘリオロドプシンの構造から得られた知見