Nature ハイライト

微生物学:新生児のマイクロバイオームには分娩様式が影響する

Nature 574, 7776

現代の臨床業務が新生児の腸内微生物相の獲得に及ぼす影響は分かっていない。今回T Lawleyたちは、これまで調べられたうち最大の新生児コホート(生後1か月以内)において、英国の病院で生まれた596人の満期産児とその母親について、腸内微生物相の縦断的な試料採取(乳児期後期にも追跡試料を収集)とメタゲノム解析を行った。その結果、分娩様式が新生児期の腸内微生物相の組成に影響を及ぼす重要な要因であり、またこの影響は乳児期にも持続することが分かった。帝王切開による分娩では、母親から新生児へのバクテロイデス属(Bacteroides)細菌の伝播が起こらず、病院環境由来の抗微生物薬耐性日和見病原体が新生児に定着する率が高まっていた。

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