Nature ハイライト

構造生物学:ヘリオロドプシンの構造から得られた知見

Nature 574, 7776

ヘリオロドプシンは、光感受性タンパク質からなる大型のロドプシンスーパーファミリーに属することがメタゲノム解析により最近突き止められた。濡木理(東京大学)たちは今回、テルモプラズマ目(Thermoplasmatales)に属するアーキアの一種で、非培養のSG8-52-1由来のヘリオロドプシンの構造を報告している。その構造は、膜内で逆のトポロジーを示すこと以外は、タイプ1微生物由来ロドプシンと似ている。ヘリオロドプシンの生理的役割はまだ分かっていないが、非常にゆっくりした光反応動態からシグナル伝達光受容体として機能していることが示唆されている。原子間力顕微鏡による測定からは、テルモプラズマ目ヘリオロドプシンは二量体として機能していることが確認された。

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