Nature ハイライト
化学:光を用いた希少糖の合成
Nature 578, 7795
グルコースなどのバイオマス由来の炭水化物(糖類)は、トン規模で抽出されているが、天然資源から単離できない希少糖も存在している。こうした希少糖は、数多くの生物活性化合物や薬剤の特徴となっているが、簡単な入手方法がないため極めて高価である。今回A Wendlandtたちは、光によるエピマー化を用いて、一般的な糖類からさまざまな希少糖を合成したことを報告している。水素原子を外した後に立体化学を規定してそれを付け替える、という今回の過程は、他の合成シナリオにも応用できる可能性がある。
2020年2月20日号の Nature ハイライト
原子物理学:反水素の量子電磁力学
光物理学:自由電子レーザーにおけるアト秒パルス
材料化学:したたり落ちる液滴で発電
化学:光を用いた希少糖の合成
気候科学:大気中のメタンに残されたヒトの痕跡
進化学:前障の睡眠への関与
微生物学:全球に分布する巨大ファージ
微生物学:巨大ウイルスの全球的多様性
がん:AQP5は胃幹細胞に豊富に存在する
代謝:GDF15はメトホルミンの作用を仲介する
エピジェネティクス:X染色体不活性化を分子的に統合する因子
細胞生物学:活動中のキュリン–RING型E3リガーゼ