Nature ハイライト
エピジェネティクス:X染色体不活性化を分子的に統合する因子
Nature 578, 7795
X染色体不活性化の主なエフェクターは、長鎖ノンコーディングRNAのXistであり、XistはSPEN/SHARPなどのRNA結合タンパク質に結合して機能する。E Heardたちは今回、この過程についての機構的な手掛かりを示している。彼らは、マウスの着床前胚や胚性幹細胞におけるX染色体上の遺伝子サイレンシング開始にはSPENが不可欠であると報告している。Xistの発現が上昇すると、SPENは迅速にX染色体に誘導され、そこで活発に転写される遺伝子のエンハンサーやプロモーターに標的化されるようである。SPENはサイレンシングの役目を果たすと、迅速にクロマチンから解離する。著者たちはまた、SPENのSPOCドメインを介してSPENと相互作用する、X染色体不活性化の他の分子メディエーターについても明らかにしている。
2020年2月20日号の Nature ハイライト
原子物理学:反水素の量子電磁力学
光物理学:自由電子レーザーにおけるアト秒パルス
材料化学:したたり落ちる液滴で発電
化学:光を用いた希少糖の合成
気候科学:大気中のメタンに残されたヒトの痕跡
進化学:前障の睡眠への関与
微生物学:全球に分布する巨大ファージ
微生物学:巨大ウイルスの全球的多様性
がん:AQP5は胃幹細胞に豊富に存在する
代謝:GDF15はメトホルミンの作用を仲介する
エピジェネティクス:X染色体不活性化を分子的に統合する因子
細胞生物学:活動中のキュリン–RING型E3リガーゼ