Nature ハイライト
微生物学:全球に分布する巨大ファージ
Nature 578, 7795
今回J Banfieldたちは、多種多様な生態系に由来するメタゲノムのデータセットを調べ、大きなゲノムを持つファージが予想をはるかに超えて広く分布していることを明らかにしている。それらの巨大ファージは、ゲノムの長さが200~735キロ塩基と、これまでに再構築されたものの中で最大で、系統発生学的に異なる複数のクレードへと分類された。著者たちはまた、CRISPR–Cas系免疫、生合成、転写、翻訳に関する興味深い新機能が予想される遺伝子群も特定した。この研究は、ファージの遺伝子レパートリーを大幅に拡大させるものであり、ファージの生物学的性質に関する今後の発見、そして新たな遺伝子操作ツールの開発に向けて有用な情報資源となる可能性がある。
2020年2月20日号の Nature ハイライト
原子物理学:反水素の量子電磁力学
光物理学:自由電子レーザーにおけるアト秒パルス
材料化学:したたり落ちる液滴で発電
化学:光を用いた希少糖の合成
気候科学:大気中のメタンに残されたヒトの痕跡
進化学:前障の睡眠への関与
微生物学:全球に分布する巨大ファージ
微生物学:巨大ウイルスの全球的多様性
がん:AQP5は胃幹細胞に豊富に存在する
代謝:GDF15はメトホルミンの作用を仲介する
エピジェネティクス:X染色体不活性化を分子的に統合する因子
細胞生物学:活動中のキュリン–RING型E3リガーゼ