Nature ハイライト
腫瘍生物学:好中球細胞外トラップ中のDNAが転移を促進する
Nature 583, 7814
腫瘍微小環境における好中球は、いくつかの機構を介して腫瘍の増殖や転移を促進できることが示されている。E Songたちは今回、これに新しい機構を追加した。好中球細胞外トラップ(NET)は、好中球から放出されるクロマチンフィラメントで微生物を捕捉する。これらのフィラメントのDNAが、がん細胞に発現する膜貫通受容体CCDC25によって感知され、CCDC25からのシグナルによって、細胞の運動性と転移が促進されることが分かった。
2020年7月2日号の Nature ハイライト
量子光学:LIGOで量子限界を超える
物性物理学:レーザーを用いた固体中の価電子の画像化
材料科学:ヒトのエナメル質微結晶の超微細構造
ゲノミクス:原発性免疫不全の遺伝学的特徴
神経科学:齧歯類における冬眠様状態の誘導
神経科学:マウスでトーパーを引き起こす
免疫学:老化細胞を除去するCAR T細胞療法
腫瘍生物学:好中球細胞外トラップ中のDNAが転移を促進する
生化学:塩基対のコンホメーション切り換えの重要性
膜の生物物理学:電位はどのようにしてイオンチャネルを開くのか
構造生物学:インフルエンザウイルス融合タンパク質のコンホメーション変化を捉える