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進化学:タンガニーカ湖のシクリッド類の脈動的な放散

Nature 589, 7840

タンガニーカ湖に固有なシクリッド類の一種<i>Neolamprologus brichardi</i>。
タンガニーカ湖に固有なシクリッド類の一種Neolamprologus brichardi。 | 拡大する

Credit: Javier Millán Photography / Moment / Getty Images

アフリカ大湖沼のカワスズメ科魚類(シクリッド類)は、古くから適応放散を研究する進化生物学者たちの関心を集めてきた。各湖沼には他では見られない種が数十ないし数百も存在し、それぞれが独自のニッチに適応していることから、これらの魚類が単一またはごく少数の祖先から高速で進化したと示唆されている。今回W Salzburgerたちは、タンガニーカ湖の既知のシクリッド類全種を網羅する進化系統樹を構築している。得られた系統樹からは、これらのシクリッド類の適応放散が、現在の湖の閉鎖的空間内で起こったこと、漸進的でも無秩序でもなく脈動的に進行したこと、そして種の豊富さはゲノム規模の多様性と正に相関するが、正の選択、転位性遺伝因子の量、遺伝子重複のシグネチャーとは相関しないことが示された。

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