Nature ハイライト
免疫学:肝臓におけるクッパー細胞の空間的分離の調節
Nature 589, 7840
肝小葉は構造化されていて極性を持っており、これが肝細胞、内皮細胞、衛星細胞の遺伝子発現の空間的分離(zonation)につながる。A Golaたちは今回、空間的分離が肝臓の免疫細胞にまで及ぶことを示し、また、常在性マクロファージ集団であるクッパー細胞が、門脈路(血流や潜在的な病原体の侵入部位)周囲に優先的に位置していることを確認している。この非対称な分布は、離乳後に現れ、共生細菌由来の産物に応答して細胞外マトリックスのリモデリングを行う類洞内皮細胞によって調節されている。著者たちは、空間的分離が、宿主において病原体の播種を防ぐために必要であるという証拠を示している。
2021年1月7日号の Nature ハイライト
原子物理学:極低温原子を通して2層材料の物理を調べる
情報技術:畳み込みニューラルネットワークの光実装
情報技術:CMOS適合フォトニック・テンソルコア
物性物理学:単一欠陥フォノンの電子顕微鏡画像化
進化学:タンガニーカ湖のシクリッド類の脈動的な放散
疫学:移動ネットワークモデルがCOVID-19の不平等を予測し、活動再開計画に情報をもたらす
神経科学:海馬と橋のネットワークの波が脳の状態を調整する
分子生物学:染色体末端の保護の再検討
コロナウイルス:SARS-CoV-2のコーディング能力
免疫学:肝臓におけるクッパー細胞の空間的分離の調節
微生物学:マイコバクテリアATP合成酵素へのベダキリン結合の分子基盤