Nature ハイライト
惑星科学:金星の夜側の大気循環が明らかに
Nature 595, 7868
金星の夜側の大気循環はまだ明らかになっておらず、そのため、惑星の全体的な大気循環の理解が難しくなっている。今回、福谷貴一(東京大学)たちは、金星探査機「あかつき」から得られた観測結果を用いて、平均南北循環は、全ての経度にわたって平均すると非常に弱く、これは、雲頂の上に存在する極方向の循環が、今回明らかになった雲中に存在する赤道方向の循環によって相殺されるためであることを示している。こうした対照的な循環に関連する半日潮汐によって、金星のスーパーローテーションの多くが説明できる。
2021年7月22日号の Nature ハイライト
惑星科学:金星の夜側の大気循環が明らかに
ナノスケール材料:アクシオン絶縁体における磁気電気結合
物性物理学:モアレグラフェンにおけるスピン三重項超伝導
生体力学:流れに従って生きる
神経科学:覚醒状態が感覚処理を変化させる
微生物学:微生物代謝物の酢酸は腸のIgAのトラフィックを調節する
コロナウイルス:脳におけるSARS-CoV-2感染のマッピング
コロナウイルス:SARS-CoV-2スパイク変異株に対するBNT162b2誘導性の抗体およびT細胞応答
免疫学:腫瘍の浸潤とプログレッションにおける組織常在型マクロファージの役割
細胞生物学:凝集体をしっかりと捕まえる
構造生物学:GPCRシグナル伝達がキナーゼにより調節される仕組み