Nature ハイライト
工学:アナログメモリーを用いたニューラルネットワーク訓練の高速化
Nature 558, 7708
ディープニューラルネットワークは神経形態学的コンピューティングアーキテクチャーの一種で、画像認識や音声認識のような機械学習問題に用いられている。こういった課題の実行では、情報は、各要素が全て異なった重みによって結合しているネットワークのレイヤーを通過していく。こうしたネットワークを有用なものにするためには、最初に非常に大きなデータセットによってネットワークを訓練して、いかなる重みが必要かを確立しなければならない。これは、時間がかかる過程であり、エネルギーを大量に消費することが多い。このような演算を高速化するためにいくつかの手法が取られてきたが、ソフトウエアは通常、従来のデジタルハードウエアで実行されるため、ほとんどがデジタルの重みに頼っている。G Burrたちは今回、アナログメモリーベースの手法を用いて同程度の精度でディープニューラルネットワークを訓練することができ、速度もエネルギー効率もより高くなる可能性があることを示している。
2018年6月7日号の Nature ハイライト
工学:アナログメモリーを用いたニューラルネットワーク訓練の高速化
古生態学:塩水を好んでいた初期の四肢類
神経科学:視覚野の運動方向選択性
核物理学:大きな課題を1つ乗り越えた量子色力学
物性物理学:電流を曲げると現れる熱電効果
気候変動:進路の途中で停滞する熱帯低気圧
哺乳類進化学:最初期の哺乳類の系統発生を明らかにする
群集生態学:都市化が体サイズに及ぼす影響
発生生物学:ヒトの胚性幹細胞から形成体を誘導
免疫学:Hippoは代謝と免疫機能を連動させる