Nature ハイライト
群集生態学:都市化が体サイズに及ぼす影響
Nature 558, 7708

Credit: Joachim Mergeay
都市環境に関連する温度の上昇は、そこに生息するタクソンの代謝コストを高め、より小型の体サイズへの移行を駆動すると予想されている。T Merckxたちは今回、ベルギー北部で都市化勾配に沿って陸生と水生のタクソンについてのデータを集め、これを用いて都市化が群集レベルでの体サイズに及ぼす影響を評価した。その結果、都市群集は一般に、より小型の種から構成されることが分かった。しかし、サイズと分散との間に正の関連があるタクソンでは逆の傾向が見られ、著者らは、こうしたより大型の種に対する選別によって、都市の分断化された生息環境では分散が促進されていると示唆している。
2018年6月7日号の Nature ハイライト
工学:アナログメモリーを用いたニューラルネットワーク訓練の高速化
古生態学:塩水を好んでいた初期の四肢類
神経科学:視覚野の運動方向選択性
核物理学:大きな課題を1つ乗り越えた量子色力学
物性物理学:電流を曲げると現れる熱電効果
気候変動:進路の途中で停滞する熱帯低気圧
哺乳類進化学:最初期の哺乳類の系統発生を明らかにする
群集生態学:都市化が体サイズに及ぼす影響
発生生物学:ヒトの胚性幹細胞から形成体を誘導
免疫学:Hippoは代謝と免疫機能を連動させる