Nature ハイライト
気候変動:進路の途中で停滞する熱帯低気圧
Nature 558, 7708
地球温暖化によって、最も強い熱帯低気圧の強度が増大すると予測されているが、温暖化は、さらに深刻になり得る他の影響をもたらす可能性がある。今回J Kossinは、熱帯低気圧の記録を評価し、移動速度、つまり熱帯低気圧が地球上を動く速さが1949年から2016年にかけて約10%遅くなり、いくつかの陸域ではより著しく減速していたことを示している。従って、熱帯低気圧は、暴風雨の強度の変化とは無関係に、ある地域により長期間とどまるため、極端な降雨や暴風雨による損害が生じる可能性が高まる。
2018年6月7日号の Nature ハイライト
工学:アナログメモリーを用いたニューラルネットワーク訓練の高速化
古生態学:塩水を好んでいた初期の四肢類
神経科学:視覚野の運動方向選択性
核物理学:大きな課題を1つ乗り越えた量子色力学
物性物理学:電流を曲げると現れる熱電効果
気候変動:進路の途中で停滞する熱帯低気圧
哺乳類進化学:最初期の哺乳類の系統発生を明らかにする
群集生態学:都市化が体サイズに及ぼす影響
発生生物学:ヒトの胚性幹細胞から形成体を誘導
免疫学:Hippoは代謝と免疫機能を連動させる