Nature ハイライト
考古学:約200万年前の中国にヒト族がいたことを示す証拠
Nature 559, 7715
ヒト族が最初にアフリカを出たのはいつだったのか。これまでで最古の証拠は、ジョージアのドマニシ遺跡で発見されたヒト属(Homo)の道具および骨格で、年代は最古のもので約185万年前にさかのぼる。他にも初期のヒト族化石が中国およびジャワ島から出土しており、それらの年代は170万~150万年前と推定されているが、ヒト族の活動が200万年以上前にさかのぼることを示す証拠についての主張も根強い。今回Z Zhuたちは、中国黄土高原の上陳(Shangchen)遺跡において発見された、約210万~130万年前の17の地層にわたりほぼ連続して存在する一連の人工物群について報告している。議論を呼ぶことになりそうな今回の研究成果は、アフリカの外にはドマニシより古い年代にすでにヒト族が存在したことを示唆するものである。
2018年7月26日号の Nature ハイライト
化学:ハイレート型リチウムイオン電池向けのニオブ・タングステン酸化物アノード
神経生物学:求愛行動に関わる神経回路
構造生物学:MCUの多様な構造
天文学:2つの星の物語
量子物理学:極低温原子からの物質波の自然放出
DNAナノテクノロジー:DNA折り紙をテンプレートにしてシリカ構造体を作る
古気候学:最終氷期極大期の開始時における氷床形成の詳細
考古学:約200万年前の中国にヒト族がいたことを示す証拠
微生物学:外膜と細胞壁、どちらが硬い?
医学研究:ヒスチジン代謝がメトトレキサートへの感受性を決定する
分子生物学:糖尿病とがんのリスクを結び付ける