Nature ハイライト

構造生物学:二本鎖RNAウイルスで明らかになった一巻き型のゲノム編成

Nature 570, 7760

二本鎖(ds)RNAウイルスでは複製や転写がウイルス粒子中で起こるので、dsRNAウイルスは、そのゲノムをRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP)と共にパッケージングしなければならない。多くのdsRNAウイルスは分節型のゲノムを含んでいる。dsRNAウイルスでのRNAのパッケージングについて、以前に報告された例では、各分節がRdRPと結合し、一巻きではない形でパッケージングされることが示されている。これとは対照的に、dsDNAウイルスのゲノムは一巻き様式でパッケージングされることが知られている。J Huiskonenたちは今回、高分解能クライオ(極低温)電子顕微鏡法を用いて、このタイプの一巻き型ゲノムパッケージングはdsDNAウイルスに限られたものではなく、シストウイルス科(Cystoviridae)のdsRNAウイルスが同様のやり方でゲノムをパッケージングしていることを明らかにしている。

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