Nature ハイライト
Cover Story:うたた寝の記録:魚類とヒトの睡眠に共通する性質が神経信号から明らかになった
Nature 571, 7764
魚類にとって眠りとはどのようなものなのだろうか。今回P MourrainとL Leungたちは、この問題に取り組んでいる。哺乳類、鳥類、爬虫類では、さまざまな段階の睡眠が特定され、特徴付けられているが、それが魚類などの他の脊椎動物にも当てはまるかどうかは分かっていなかった。著者たちは、非侵襲的な分子ツール、画像化ツール、生理学的ツールを用いてゼブラフィッシュの神経シグネチャーを観測し、少なくとも2つの異なる睡眠状態を特定できたことを報告している。これらの状態は、他の生物に見られる徐波睡眠状態および急速眼球運動睡眠状態と類似している。魚類においてこうした特徴が特定されたことから、これらの睡眠状態は、4億5000万年以上前に脊椎動物の脳に現れた可能性が示唆された。
2019年7月11日号の Nature ハイライト
神経科学:老化した脳では炎症が幹細胞機能に影響を及ぼす
免疫学:CD8 T細胞疲弊の調節
遺伝子工学:免疫過程に助けられてジャンプする遺伝子
惑星科学:非効率的だった月の集積
量子物理学:単一の核スピンの検出
物性物理学:磁気単極子の動きを検出する
エネルギー科学:プレーナー型ペロブスカイト太陽電池の安定性の向上
生化学:タンパク質–無機ハイブリッド材料
生体力学:足の胼胝が歩行に役立つ理由
細胞生物学:Smoothenedを介するシグナル伝達