Nature ハイライト

構造生物学:カルモジュリンはRyR2に対してどのように作用するのか

Nature 572, 7769

2型リアノジン受容体(RyR2)は大型のイオンチャネルで、心筋にカルシウムイオンを供給し、筋収縮を可能にする。RyR2はカルシウムセンサーであるカルモジュリン(CaM)により調節されており、この相互作用はアイソフォーム特異的である。CaM–RyR2結合が起こらなくなると心不全につながることがある。今回、N Yanたちはクライオ(極低温)電子顕微鏡法を用いて得られたRyR2の8つの構造を報告している。さまざまな条件下にある受容体のスナップショットであるこれらの構造によって、CaMによる調節の機構が明らかになった。CaMへのカルシウム結合がRyR2との相互作用を決定することが示され、CaMを係留する「いかり」として機能しているヘリックスが突き止められた。CaMの結合により受容体の中央部分の回転が引き起こされ、その結果として小孔が閉鎖される場合があることも分かった。

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