Nature ハイライト
がん:がんと発生でEMTと繊維化を結び付ける仕組み
Nature 577, 7791
上皮間葉転換(EMT)は、がんと発生に重要な役割を担っている。そして、EMTは繊維化と結び付けられてきた。J Massaguéたちは今回、TGF-βと発がん性Rasが共通の因子であるRREB1を介してEMTと繊維化を促進することを明らかにし、この2つの過程が結び付く仕組みを説明している。RREB1はSMADと共に働いて、EMTのマスター転写因子や下流にあってEMTや繊維化に関わる遺伝子の発現を誘導する。これらの経路は胚形成の際にも重要である。
2020年1月23日号の Nature ハイライト
原子物理学:自己組織化臨界現象
ナノスケール材料:ゲルマニウムによる半導体キュービットのスケーリング
物性物理学:固体を二次元ファンデルワールスナノ結晶へ変換する
エネルギー科学:リボンかハニカムか
水文学:三角州の正味の増大
神経発生:ヒト海馬発生の分子アトラス
発生生物学:ヒトの胚形成の解明
微生物学:母体の微生物相が新生仔の感染を防ぐ交差反応性IgG抗体を誘導する
がん免疫学:B細胞と三次リンパ組織様構造は免疫療法の奏効性を予測する
がん:がんと発生でEMTと繊維化を結び付ける仕組み
ウイルス学:cOAを標的とする新規な抗CRISPR酵素
分子生物学:クロマチンによる複製起点活性化の調節