Nature ハイライト
材料化学:ハロゲン化物ペロブスカイトのエピタキシャルヘテロ構造の作製
Nature 580, 7805
現代のエレクトロニクス技術やオプトエレクトロニクス技術は、さまざまな半導体からエピタキシャルヘテロ構造を形成する能力に支えられている。ハロゲン化物ペロブスカイトは、望ましい特性を持ち、太陽電池、発光ダイオード、レーザーなどの応用向けに魅力的な候補だが、化学的安定性が低く相互拡散の傾向があるため、将来のデバイス開発に不可欠と思われる原子レベルで急峻なハロゲン化物ペロブスカイト接合の開発が阻まれている。今回L Douたちは、有機配位子の導入によって、二次元ハロゲン化物ペロブスカイトの安定化が促されると同時に拡散が抑制されるため、ほぼ原子レベルで急峻な界面を持つ調整可能な横方向エピタキシャルヘテロ構造、マルチヘテロ構造、超格子の形成が可能になることを示している。今回の方法によって、より複雑なハロゲン化物ペロブスカイト超格子、デバイス、集積回路を開発するプラットフォームが得られる可能性がある。
2020年4月30日号の Nature ハイライト
量子物理学:非平衡相転移の量子シミュレーション
物性物理学:トポロジカル反強磁性体の電気的スイッチング
材料化学:ハロゲン化物ペロブスカイトのエピタキシャルヘテロ構造の作製
有機化学:「マジック」メチル基の付加
地球科学:巨大沈み込み地震前の千キロメートルスケールの変形
社会学:持続可能な開発目標の教育関連ターゲット達成に向けた進捗状況
がん遺伝学:正常なヒト子宮内膜の変異全体像
神経免疫学:脳の発達はDNA損傷の適切な監視に依存している
植物科学:微生物相と植物の健康
創薬:数十億もの仮想化合物
分子生物学:パイオニア転写因子群はヌクレオソームを不安定化する