Nature ハイライト
植物科学:微生物相と植物の健康
Nature 580, 7805
葉圏とは、陸上植物の地上部分のことであり、多くの微生物が豊富に定着している場所である。S Heたちは今回、植物と葉圏微生物相の相互作用について報告している。パターン誘導性免疫シグナル伝達と、小胞輸送経路と細胞死経路を重要な構成要素とする遺伝学的ネットワークが見つかり、植物がこのネットワークを介して葉圏微生物相のレベルや多様性を制御していることが分かった。これらの経路の変異は、葉に関連した微生物相を変化させ、葉の組織を損傷する。葉の組織に対するこのような作用は、植物の微生物相を変化させることによって再現された。著者たちは、葉圏のディスバイオーシスとヒトの炎症性腸疾患で生じるディスバイオーシスの状況とを比較して関連付けている。
2020年4月30日号の Nature ハイライト
量子物理学:非平衡相転移の量子シミュレーション
物性物理学:トポロジカル反強磁性体の電気的スイッチング
材料化学:ハロゲン化物ペロブスカイトのエピタキシャルヘテロ構造の作製
有機化学:「マジック」メチル基の付加
地球科学:巨大沈み込み地震前の千キロメートルスケールの変形
社会学:持続可能な開発目標の教育関連ターゲット達成に向けた進捗状況
がん遺伝学:正常なヒト子宮内膜の変異全体像
神経免疫学:脳の発達はDNA損傷の適切な監視に依存している
植物科学:微生物相と植物の健康
創薬:数十億もの仮想化合物
分子生物学:パイオニア転写因子群はヌクレオソームを不安定化する