Nature ハイライト
精密測定:微細構造定数の精密測定の予想外の結果
Nature 588, 7836
微細構造定数は、光と荷電素粒子の電磁相互作用の強さを決めるもので、物理的実体のほぼ全ての数学的記述に登場する。今回L Morelたちは、ルビジウム(Rb)原子の反跳速度の物質波干渉測定によって、その値を1兆分の81の精度で測定したことを報告している。彼らの見積もりは、これまでの最良の測定結果とは5標準偏差以上異なっており、標準模型の多くの基本的検証に影響を及ぼす。今回の結果によって、電子のg因子の予測値と測定値の間の不一致が小さくなり、励起ベリリウム8(8Be)原子核の異常な崩壊の説明が強く絞り込まれた。
2020年12月3日号の Nature ハイライト
精密測定:微細構造定数の精密測定の予想外の結果
物性物理学:グラフェンにおける磁性の電気的スイッチング
コンピューター科学:強化学習を用いた成層圏気球の航法
環境科学:海洋からの食料の可能性を探る
古生物学:カンブリア紀の中間的な節足動物
神経回路:異なる種類の口渇を制御する
細胞生物学:細胞の密集が心臓形成を促す仕組み
臨床研究:血清代謝物の起源
コロナウイルス:COVID-19に関連した炎症や急性肺障害における補体C5a–C5aRシグナル伝達の役割
細胞生物学:「孤児」だったSLC25A51の素性が判明