Nature ハイライト
細胞生物学:「孤児」だったSLC25A51の素性が判明
Nature 588, 7836
NAD+は、あらゆる生細胞の呼吸過程に含まれる必須の補因子である。ミトコンドリア内で起こるNAD+に依存した過程は関心を集めているが、哺乳類のミトコンドリアがどのような仕組みでNAD+を得て、蓄えているのかは、ほとんど解明されていない。酵母や植物はミトコンドリア内膜に埋め込まれたNAD+輸送体を持ち、その性質も詳しく知られているが、哺乳類のホモログはいまだに見つかっていなかった。今回T LuongoとJ Baurたちは、哺乳類のミトコンドリアもNAD+を取り込むことを明らかにし、ミトコンドリアのこれまで機能が不明だった必須タンパク質SLC25A51が、哺乳類ミトコンドリアへNAD+を運び込む輸送体であることを突き止めた。
2020年12月3日号の Nature ハイライト
精密測定:微細構造定数の精密測定の予想外の結果
物性物理学:グラフェンにおける磁性の電気的スイッチング
コンピューター科学:強化学習を用いた成層圏気球の航法
環境科学:海洋からの食料の可能性を探る
古生物学:カンブリア紀の中間的な節足動物
神経回路:異なる種類の口渇を制御する
細胞生物学:細胞の密集が心臓形成を促す仕組み
臨床研究:血清代謝物の起源
コロナウイルス:COVID-19に関連した炎症や急性肺障害における補体C5a–C5aRシグナル伝達の役割
細胞生物学:「孤児」だったSLC25A51の素性が判明