Nature ハイライト
物性物理学:グラフェンにおける磁性の電気的スイッチング
Nature 588, 7836
材料の磁性の電場による制御は、メモリーデバイスにとって望ましく、スピントロニクスやマルチフェロイクスの分野で長く追求されてきた。最近では、グラフェンを角度をつけて積層することで形成されたモアレ格子において、軌道チャーン絶縁体という新しいタイプの磁性が観測されている。今回A Youngたちは、そうした軌道チャーン絶縁体において、磁気秩序の電場による不揮発性スイッチングを報告している。この効果は、異常量子ホール領域におけるトポロジカルエッジ状態によって駆動される。今回のスイッチングは極低温に限定されているが、この結果は、計測や小型マイクロ波回路素子向けの新しいクラスのデバイスにつながる可能性がある。
2020年12月3日号の Nature ハイライト
精密測定:微細構造定数の精密測定の予想外の結果
物性物理学:グラフェンにおける磁性の電気的スイッチング
コンピューター科学:強化学習を用いた成層圏気球の航法
環境科学:海洋からの食料の可能性を探る
古生物学:カンブリア紀の中間的な節足動物
神経回路:異なる種類の口渇を制御する
細胞生物学:細胞の密集が心臓形成を促す仕組み
臨床研究:血清代謝物の起源
コロナウイルス:COVID-19に関連した炎症や急性肺障害における補体C5a–C5aRシグナル伝達の役割
細胞生物学:「孤児」だったSLC25A51の素性が判明