Nature ハイライト 生態:酸性好み 2006年7月13日 Nature 442, 7099 これまで見つかった中で最も強い酸性を好むメタン生成古細菌の培養の成功が報告されている。メタノミクロビウム目に属するこの新種は、米国ニューヨーク州の泥炭地であるマクリーン・ボグで発見された。この菌の増殖に適したpHは5程度で、至適pHが5.5〜6.0と、今までで最低であったMethanobacterium espanolaeを下回っている。pH 4.5でも死滅しないメタン生成古細菌はほかにも存在するが、この酸性条件で増殖して活発にメタンを生成するものは今回の新種が初めてである。酸性土壌に存在する微生物は、地球温暖化につながる大気中メタンの重要な発生源である。 2006年7月13日号の Nature ハイライト 細胞:減数分裂を制御する 宇宙:最初の光 進化:藻類の「マット」を破壊する軟体動物 技術:溶液の解決策 気候:大気中のヒドロキシルラジカル 地球:震えるプレート 生態:酸性好み 細胞:新種のRNAi 生物物理:ミオシンVで特別配達 目次へ戻る