Nature ハイライト
Cover Story:続く噴火:セントヘレンズ火山で進行中の噴 火の動態
Nature 444, 7118
1980年5月に起きたセントヘレンズ山の爆発性噴火は、大量の地すべりで揮発性物質に富むマグマの圧力が急激に下がったことが引き金になった、珍しい噴火であった。2004年10月に始まったよりおとなしい噴火は、この火山の噴火史により多くみられるタイプのものであり、これは現在も続いている。この噴火は火山クレーターの内側に新しい溶岩ドームを形成しつつあり、周期的な浅い地震を伴い、蒸気、火山ガスおよび灰の噴出は少ない。本号では、さまざまな分野の研究者からなるチームが現在の噴火について詳細に述べ、噴火は平衡状態に近いふるまいが継続する状態に速やかに落ち着いたことを明らかにしている。観測されたほぼ周期的な地震は、ドームを再構築している固相噴出と力学的に関連していることを、数値モデリングは示している。表紙は、北西方向から見たセントヘレンズ火山の写真で2005年6月8日に米国地質調査所のJohn S Pallisterが撮影したもの。[Article p.439]
2006年11月23日号の Nature ハイライト
細胞:単一細胞からヒト胚性幹細胞を作製
知覚:言葉を味わう
心理:「幸せ」を測る
遺伝:違いに万歳
細胞:新生ポリペプチド鎖の手綱を引く
材料:磁性の渦に一工夫
材料:超伝導シリコン
地球:すべりにとらえられたもの
植物:自分で始末をつける
遺伝:遺伝子調節因子を見つけ出す