Nature ハイライト

発生:細胞運命は早い時期に決まる

Nature 445, 7124

哺乳類の胚の細胞は「内側」と「外側」を形成するまですべて同一であるとされてきたが、この仮説は、マウス細胞では細胞運命は4細胞期という早い時期から異なっているという最近の発見によって覆された。そして、運命決定にはエピジェネティックな、つまりDNAにコードされない機構が働いているらしいという説が正しいことが今回明らかにされた。マウスの4細胞期割球におけるヒストンH3のエピジェネティックな修飾(アルギニンのメチル化)の違いによって、胚細胞の運命は変わり、ある細胞は多能性を維持し続けることができるようになるのである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度