Nature ハイライト 発生:細胞運命は早い時期に決まる 2007年1月11日 Nature 445, 7124 哺乳類の胚の細胞は「内側」と「外側」を形成するまですべて同一であるとされてきたが、この仮説は、マウス細胞では細胞運命は4細胞期という早い時期から異なっているという最近の発見によって覆された。そして、運命決定にはエピジェネティックな、つまりDNAにコードされない機構が働いているらしいという説が正しいことが今回明らかにされた。マウスの4細胞期割球におけるヒストンH3のエピジェネティックな修飾(アルギニンのメチル化)の違いによって、胚細胞の運命は変わり、ある細胞は多能性を維持し続けることができるようになるのである。 2007年1月11日号の Nature ハイライト 神経:触覚のベースにタッチ 海洋:足りない窒素を補充する 生理:心臓の修復 宇宙:球状星団でブラックホールが見つかった 物理:セラミックスに思わぬ難点 地球:火山ガスはあてにならない? 細胞:胚ではなくて巨大硫黄細菌? 発生:細胞運命は早い時期に決まる 目次へ戻る