Nature ハイライト

物性:オキシプニクタイドの超伝導ギャップ

Nature 453, 7199

オキシプニクタイド化合物が約50 K以上の温度で超伝導性を示すことが発見されて以来、この非従来型超伝導の機構を探る研究が続けられている。今回、オキシプニクタイドであるSmFeAsO0.85F0.15で超伝導ギャップが初めて測定され、いくつかの手がかりが得られた。超伝導ギャップは、超伝導状態の性質と超伝導につながる対形成相互作用に関する定性的・定量的情報を表す重要な物理量である。Chenたちは、この超伝導体でシングルギャップを観測したことを報告している。このギャップのサイズと詳細にわたる温度依存性は、従来型「BCS」シングルギャップs波超伝導体で予想されるものに近く、高Tc銅酸化物でみられるd波擬ギャップという特徴やMgB2で観測される2ギャップ構造とは異なっている。

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